本作品は、幼少期に絵画に触れることが少なかったという作者が、自身の想像力や創造力を描き出した作品である。画面いっぱいに広がるグラデーションの色彩が、読者の目を引く。青や黄色、赤など暖色系と寒色系の色彩が混ざり合い、鮮やかな光のかたまりが浮かび上がっている。そして背景には、水色を基調とした空のグラデーションが描かれ、青い空に浮かぶ白い雲が、自由で広々とした空間を表現している。画面中央には、まるで鳥のような形をした、謎めいた生き物が描かれている。この生き物は、作者の想像力の結晶であり、自由で自己表現をすることを表している。全体的に、この作品は色彩や形状から、作者の想像力を自由に表現することができる、力強さや自由さを感じさせる。また、学校教育の中で本来持っている想像力や創造力が、日常的なストレスによって抑圧されてしまうことに対して、作者が警鐘を鳴らしているとも感じることができる。【